あの日の約束
「あぁ、全然いいよ。君は大丈夫?…って結衣じゃんか」
顔をあげると、
「誠かぁ!!なぁんだ、謝って損しちゃったっ」
「なっ、なんだとぉ!!このっ!!」
そう言って誠は、私の髪を上からくしゃくしゃにした。
「ちょっとぉ!!やめてよぉ!!」
私たちのいつものやりとりに呆れ顔のまわり…。
誠も美咲と同じく中学校の頃から一緒なの。
もともと勉強できない子だったんだけど、高校2年の終わり頃から急に勉強し始めて、私たちと一緒の大学に進学してきたってわけ。