期間限定恋愛
起き上がった私の目の前には、聡のどアップ。
「ぅわあ!」
思わず仰け反ったせいで壁に頭を思いっきりぶつけた。
ここ、学校で、私は一番後ろの席なんだ…
忘れてたし…
「いったぁ!」
苦しむ私を見てゲラゲラ笑う聡を睨む。
「お前は本当、うるせぇなぁ!
きっと生まれながら何だろうな」
ニヤッと意地悪そうに笑ったのを見て…
―――カッチーン!
「うるさいのはどっちよ!
あんたみたいに名前が『さ』だらけの寒い男に言われたくないわ!」
「おだまり~」
「死ねっ!名前の半分『さ』男!」
プイっと横を向いて友達の席に逃げようとしたところで、腕を掴まれた。
「へっ…?」