期間限定恋愛
「…聡……
私なんかもう
好きじゃないんだ……」
「はぁ!?」
茉莉香の言葉に思いきり顔を歪めた。
「なんでそうなるんだよっ!!」
ふざけんな。
茉莉香が俺を好きになる前から…
いや、茉莉香が俺の存在を知る前からずっと好きだったっつうの!!
「だって…だって……」
急に大声を出したからか少し怯えたように
茉莉香が上目遣いで俺を見た。
「…髪の毛……」
ちっちゃく呟いてまた黙り込んだ。
んだよ、そんなことかよ…
「巻いてきたんだろ?」
いつもはストレートな髪が今日は緩く巻かれている。
そんぐらい気づくに決まってんだろ。
眉を潜めた俺に驚いたような茉莉香。
「さ、聡、気づいてた?」