コイシグレ。
星羅の身体の事を初めて知ったのは
小学校のときだった。
その時はまだ頭を使うのが下手くそだったから
ただのよくある貧血みたいなものだと
勝手に思ってた。
だけど、
中学の時
体育の途中で意識不明になった星羅をみて
ただの病気なんかじゃないって
やっとわかった。
星羅が泣いたり、辛そうな所を
見たことがなかったから
そんな大変な身体だなんて思わなかったんだ。
それから思った。
岩波星羅を知りたい、守りたいって。
嘘のない気持ちだった。
そのために必死に話しかけ続けて、
頑張り続けて、
今に至るわけだけど
最初は全く口を聞いてくれなかった星羅も
今では俺に面と向かって文句を言うくらいの仲になった。
嬉しい進歩だ。