コイシグレ。
「花嫁修行だよ。
ねっ、お母さん!」
「そうそう。
女の子は料理ができなくちゃね。
紗羅の料理はね…
ちょっと独特だから。」
花嫁修行………
「まったく。料理ならうちの中じゃ
星羅が一番上手いんだから
星羅に教えてもらいなさいよ。」
「そうだよねー。
星羅なんか教えてくれない〜?」
ヤダ…………
幸せになる人の手伝いなんかしたくない…!
「…また今度ね。」
止みそうだった雨が
また降り始めた。