夢見屋
偽りの太陽
「おはよー!良汰!」
「おうっ!はよ」
誰だっけ?
「ねぇ良汰ぁ。聞いてよー」
「どうしたんだよ?」
めんどくさ……
作ったキャラ
完璧な笑顔
合わせた話
何もかも面倒で、これだから学校に来るのは嫌なんだ。
学校での俺は“爽やかで目立つやつの優しい杉村良汰”。
もちろん作り物。
クラスの奴等も先生も皆騙されている。
ただ1人を除いて…――
「おい良汰!今日も胡散臭いなっ」
「司…胡散臭いとか言うなって」
笑いながらそんなことを言って近寄る男子生徒に呆れた顔を向ける。