夢見屋
カランコロン
相変わらずの音を聞きながら入ったところは、
「おっ!久しぶりだな、良汰」
夢見屋じゃなくて喫茶ジョーダンだった。
「な、んで……?」
「おい、どうしたんだ?そんな驚いた顔して」
「店長……」
いつもと変わらない店長は2、3日ぶりなのにひどく久しぶりに感じる。
「どうせ今日も珈琲だろ?ほら、今日は俺の奢りだ」
「ありがとう……」
「元気ねぇなあ。ほら、飲め飲め。飲んで元気だせ」
「…なんか酒勧められてるみてぇ」
「ワインならあるぞ」
「あほ。こんな時間に飲めるか」
「お前つっこむ所ちげぇよ」
俺は黙って珈琲を啜る。
相変わらず苦いけど…うまい。
と、漸く和んできた時