夢見屋
「はあ……」
「どうしたんですか、良汰様?」
「んー……」
俺は今日も夢見屋に来ていた。
学校は……腹痛なもんで。
はあ…
ため息が尽きることはない。
「大丈夫ですか?」
「なんとか…」
アランとリアルが心配そうに見ている。
「…莢………」
誰にも聞こえないくらいの小ささで呟いた。
――…りょーちゃん
「え?」
さ、や……?
――…りょーちゃんのせいだよ
「やめ、……」
「良汰様?」
――…許さない
ガタン
「止めてくれっ!!」
「良汰様!?」
俺は勢いよく立ち上がる。倒れた椅子が金属音を響かせ、アランたちは目を見開いている。