夢見屋
「良汰。帰るぞ」
「うーい」
いつもと同じように司と2人で帰り道を歩く。
「待ってー!」
「はーやーくー!!」
「2人共速いよ!」
目の前を小学生が駆けていく。
……懐かしいな。
「懐かしいな!」
一瞬自分が言ったのかと思ったら、それは司の声だった。
「ふっ……俺も思った」
「やっぱ?…莢と3人で毎日遊んだよな」
「ああ…」
思い出す小さい頃の俺達。
まだ小さくて無邪気で、そして幼かった。