夢見屋



「良汰。帰るぞ」


「うーい」


いつもと同じように司と2人で帰り道を歩く。


「待ってー!」

「はーやーくー!!」

「2人共速いよ!」


目の前を小学生が駆けていく。

……懐かしいな。


「懐かしいな!」


一瞬自分が言ったのかと思ったら、それは司の声だった。


「ふっ……俺も思った」


「やっぱ?…莢と3人で毎日遊んだよな」


「ああ…」


思い出す小さい頃の俺達。
まだ小さくて無邪気で、そして幼かった。





< 35 / 69 >

この作品をシェア

pagetop