夢見屋
「まあ、気持ちは分からんでもないけど」
「司なんかに分かられてたまるか」
「ひどくね!?」
クスクス
「ちょ、アランとリアルも笑ってないで!」
「すみません」
「ごめんなさいです」
ふたりはそう謝りつつも笑いは止まらない。
「や、いい加減俺拗ねちゃうよ!?」
「はっ、勝手にしろよ」
俺がそう言うと司は隅っこでのの字を書き始めた。
…めんどくさい奴だな。
「僕っ…も、ムリ……っ」
アランが息も絶え絶えにそう言ったかと思うと、爆笑し始めた。
かくいう俺と司は、爆笑するアランに目を丸くするしかなかった。
今までも弾けるような笑顔は見てきたが、今みたいに声を上げて笑うのは初めてだ。