夢見屋
「何年一緒にいると思ってんだ」
「……14年」
「…そんだけ一緒にいて、ずーっと一緒にいて、俺がお前のこと、解らないわけないだろ」
呆れたように、されど優しく微笑んだ司。
俺の幼なじみは何時だって俺を甘やかすから。
「ん…」
俺は何時だってそれに甘んじてしまうんだ。
「バーカ」
「………」
「良汰は頭は良いのにバカなんだよなー」
「……オイ」
「何でこうも不器用かねー」
「、言わせておけばっ!!」
調子にのった司。
これさえ無ければ良い奴なのに。
……嘘。
これが司の良い所。
何だかんだ言って、俺は司のこんな所に助けられている。