ある犬の話し
大きな穴
チカが学校から帰ると、もう、朝の場所にはママと仔犬達はいなかった。


・・・・・


麿の側に行くチカ…


麿は今迄の事が無かったかのようにチカに大きく尻尾を振って甘える…


。・゚・(ノД`)・゚・。


チカは麿を抱きしめて泣いた。


けど、相変わらず落ち着きの無い麿、チカはゆっくり泣いてられない。


麿は泣きベソチカの顔をなめまわす。


チカ「アハハッッ…麿のバカ…
バカなのは、チカだね…
ごめんね麿…お前の家族を守ってあげれ無くて。」


チカは麿と暫く遊んだ後、ママ達が何時も居た所に行った。


「ママ?チロ?ムク?ウ~?」


呼んでみた。
肥料小屋の縁の下からママ達が出て来ないか覗いてみた。


けど…やっぱり、ママ達はいなかった。


寂しくなったソノ場所は以前とは変わらなかった。


チカは1人泣いた…


チカがちゃんとしていれば!
ママと仔犬達を見つけた時に麿みたいに鎖で繋いで飼っていれば…
ママは誰も噛む事無く、追いかける事も無かったのに・・・


ほんの数週間の楽しかった時間は、チカにとってはとても大きなモノだった。


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