俺が堕ちた……相手は王子?
まだ怒っとんのか無口な龍。
黙ってついていく俺。
周りが好奇の目で見んのは龍が有名だからなのか、それとも俺が珍しいのか。
それでも……一言も口を利かないまま歩く。
その足が止まった場所。
それは、俺の家とは全然違う……ごく普通の民家やった。
「ちょっと……意外やな」
思わず口をついて出てしまった言葉に龍は無表情のままで
「案外何か見つかるかもしれへんで?」
そんな意味深な言葉を吐いた。