俺が堕ちた……相手は王子?
「じゃあまた遊ぼうなぁ♪」
ピンク色の声に後押しされ、ご機嫌な俺達はまたバスを待ち、寮へ向かう1時間半なんてめっさ早かったんや。
夕ヶ丘にやってきた本当の春!!
またミツと一緒に天下取る……まではいかんでもそこそこ楽しい生活。
「……にしても相沢の彼女いい子やったなぁ。どこで知りあったん?」
「ん?中学からの付き合いやで?」
俺は続かれへんかったしなぁ……なんて思案していると
「何であんな可愛い彼女がおんのに夕ヶ丘!?」
ミツが金魚のように口をパクパクさせて雄叫びを上げた。
「彼女には悪いと思ったけどな。俺は家には必要ないらしいわ」
……相沢は不良の方やと思っとったけど、何か抱えとるものもあるんやな。