俺が堕ちた……相手は王子?
「彼氏が出来たって件なんですけど、先輩どう思いました??」
「どうって……寂しいに決まってるやん!!」
角刈りの頭をがりがりと掻きながら言われても……。
さて、どうするか。
俺的にも龍が今いなくなるのは困る訳やし。
「先輩にだけ話すんですけど……」
俯いて、絞り出した切ない俺の声に反応しない筈は無い。
がばっと顔を上げた先輩には見えないように、くすっと笑うと言葉を続けた。