魔法にかけられた瞬間
今日も一日が終わる。
重たい腰を上げ、家に帰る用意をし、教室をでる。
下校時の校舎は一日の中でも特にうるさい時間…
私はその中を一人、堂々と歩く。下なんて向かない…
下を向いたら負け。
私は昔から自分の中てそう決めている…
「さき~♪」
珍しく私の名前を誰かが呼ぶ。
その声に反応し、私は振り向く。
中学の頃仲良かった友達の一人だ…
「今日合コンしない?他校の男子5人揃えたんだけど、女子足りないんだよね~。さきかわいいし、絶対楽しいからさ♪ね?」
合コンって…
今時あったんだ。つか、合コンなんて言ったことないし、ましてやしばらく人と会話という会話をしていない。
私には似合わない。
全く逆の世界…
「ごめん。そうゆうの無理だから…他あたって…」
「え~さきがいいんだよ~♪」
しつこい…
そんなにぶりっ子みたいに駄々をこねたって、私には通用しないよ。
私はそこらへんにいる、ほいほい女子の誘いについて行くバカな男達とは違う。
「無理…じゃあね。」