月に秘めた恋

気付かないフリ

・・・次の日・教室


俺は頬杖を突いて 


ぼんやりしていた


未憂・・・大丈夫かな?


「湊!」


声をかけられて顔を上げると


李生が立っていた


「・・・なんだよ?」


「昨日・・・未憂運んだんだって?」


まさか・・・見てたのか?


「ああ・・・あいつ顔色


悪そうだったから」


てか 普通気付くだろ・・・?


彼女が顔色悪いのに・・・


「そっか」


「・・・お前さ 本当に


羽山の事好きな訳?」


「は?」


李生は少し怒った顔をしていた


「なんで気付いてやって


あげないんだよ・・・」


「・・・湊 お前」


ガタ


席を立って 廊下に出た


バレてしまうかもしれない・・・


俺が未憂を好きだって事が


壁に寄りかかって 窓の外を見る


空には 白い三日月が浮かんでいた


俺の事は あの月には


全てお見通しなのだろうか?
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