月に秘めた恋
「へぇ・・・すげーな」


「そんな事・・・ないよ」


そう言う未憂の顔は


少し悲しい笑顔だった


「・・・湊君こそ どうしたの?」


「あ・・・スマホ取りに行ったら


音が聞こえてさ・・・」


言い訳に聞こえるかな?


「そっか・・・うるさかった?」


「いや・・・」


すると 未憂は椅子から立って


鞄を持った


「そろそろ帰るね?」


「あ・・・送る!」


「ううん 大丈夫・・・


なんか最近 湊君と居るから


李生がヤキモチ妬いちゃって・・・」


やっぱり・・・見てたのか


だよな


普通 彼女が男と一緒に居たら


嫉妬するよな・・・


でも 未憂を1人には出来なかった


こいつ 可愛いし


「やっぱ送る! 暗いから」


「でも・・・」


ガシ


「お前 絡まれるかもしれないだろ?


心配・・・させんなよ」


未憂の手を掴んでそう言った
< 105 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop