月に秘めた恋
「・・・友達だよ?


李生が思っているような・・・


感情はないから」


少し戸惑いながら そう言った


ごめんね・・・李生


『そっか・・・それ聞いて


安心したんだ


未憂は俺の彼女だから・・・』


彼女・・・か


何度もそうだって 言い聞かせた


だけど・・・だけどね?


私はほんの少しだけ


湊君の事・・・好きになりかけてるの


こんな事・・・李生には言えない


『・・・じゃあ またな?


ごめんな? 突然


電話かけて』


「ううん!」


電話を切って 窓の外を見る


小さい頃から ずっと


月が好きだった


キレイに輝いてて・・・


暗い夜の空に 出ている月


胸に手を当てると


ドキドキ言っていた


でも・・・気付いちゃいけないの
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