月に秘めた恋
ドキン ドキン・・・


このドキドキは 俺なのか


未憂なのかわからなかった


「・・・ドキドキしてるよ」


俺は そう言いながら


未憂を押した


「・・・私も」


まだ少し泣いている・・・


そんな風に見えた


未憂の頬に手を触れた


指で涙を拭う


「・・・未憂 俺は」


「やめて! 聞きたくない・・・」


そう言うと 未憂は俺から離れて


両手で耳を塞いだ


でも・・・聞いて欲しかった


「聞いて欲しいんだ


このまま・・・俺は自分の気持ちを


隠す事は出来ない」


李生に嫌われてもいい・・・


「・・・湊君」


「俺は・・・未憂が好きだ」


わかってる


この気持ちが・・・伝わらない事ぐらい


すると 未憂は耳を塞いでいた手を


下におろした


「・・・私は」
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