月に秘めた恋
李生のその言葉で はっとした


「・・・別に熱くなってない」


「お前・・・まさか未憂の事・・・


好きなのか?」


ドクン


その言葉で 胸倉を掴んでいた手を離す


「湊・・・そうなのか?」


「・・・」


何も言えない・・・


なんて言えばいいんだよ


誤魔化すか?


「なんで何も言わないんだよ?


未憂は・・・俺の彼女だ」


「・・・そんなの当たり前だろ?」


当たり前・・・だろ


すると 今度は李生が俺の胸倉を掴んだ


「未憂の事は 俺がよくわかってんだよ・・・


だから これ以上口出しすんな」


そう言った李生は俺を睨んでいた


「何やってるの?」


声のする方を見ると 未憂が立っていた


李生は咄嗟に俺の胸倉から


手を離した


「・・・ちょっと話してたんだ


それより未憂・・・昨日は


光里ちゃんの所 泊まったんだって?」


話題を変えるように 李生は


未憂の所に向かった
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