月に秘めた恋
ドキン ドキン・・・


振り返ると 未憂は


悲しい顔をしているのがわかった


「・・・迷惑だよね?


ごめんね? 変な事言って」


そう言って 少し笑って


俺の袖を離す


放っておける訳ない・・・


俺は未憂の手を握った


「・・・湊君?」


「李生の事・・・不安なのか?」


「・・・」


どうして こんな事を


聞いているのか


わからなかった


でも 俺にはそう見えた


「どうして・・・そんなに


抱え込むんだよ?」


ぎゅ


未憂を抱き締めた


「・・・」


「俺は 何度も諦めようと思った


だけど・・・無理だった


こんなに未憂は 頑張っているのに・・・


でも もうそんな必要ない」


未憂が頑張ったのは 見ててわかる


「・・・たとえ 未憂が


俺の事好きじゃなくても


俺の気持ち・・・わかって欲しいんだ」
< 183 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop