月に秘めた恋
ドキドキ言うのは・・・好きだから


でも 李生の時は


一緒に居ても あまり


ドキドキしなかった・・・


「だから 焦る必要はないよ・・・


ゆっくりでいいから」


「・・・うん」


湊君の優しい言葉が 胸に響く


本当は 知っているのに


あえて湊君は何も言わない・・・


「・・・もう少しだけ


一緒に居てくれる?」


ぎゅ


湊君の袖を掴んでそう言った


何やってるんだろう?


こんな事・・・わがままに聞こえる


「わかった・・・教室戻りづらいよな?」


「・・・ごめんね?」


「謝る必要ないだろ?」


ぎゅ


今度は湊君が私の手を握った


この瞬間が・・・1番好きだから


無意識の内に 湊君に寄りかかっていた


「・・・本当にごめんね?」


「未憂は・・・何も


心配する事ないからな?


だから・・・安心していいよ」


そう言いながら 湊君は


私を抱き締めた
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