月に秘めた恋
未憂が望むなら・・・俺は


自分が傷付いても平気だった


こんな事になっても


いつも 未憂は無理をしている事ぐらい


わかっていたのに


「ごめんな? 俺・・・


こんなんでさ」


「湊のせいじゃないよ・・・」


そうやって 自分を責める


李生が死んだのは 未憂のせいじゃないのに


「俺は・・・1度だって


お前の事 嫌いだって


思った事なんてなかったよ」


「・・・」


そう 1度だって・・・


未憂を嫌いになった事なんかない


李生に嫉妬した事もあった


「だから・・・もうこれ以上


何かに苦しむのはやめよう?


もし また苦しんだり悲しんだら・・・


俺が・・・守るから」


ぎゅ


そう言って 未憂を抱き締めた


これ以上 未憂の事を


悲しませたくない


苦しませたくない・・・


そういうのから 解放させたい


ずっと そう思っていた
< 344 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop