月に秘めた恋
てか 明日会えるんだし・・・


「あ・・・」


気付けば通話ボタンを押していた


やべ・・・どうしよう


『・・・もしもし?』


ドキン


未憂の・・・声


「あ・・・俺だけど」


何言ってんだよ・・・


これじゃあ オレオレ詐欺みたいじゃん


『うん どうしたの?』


「いや・・・声聞きたくてさ」


また 何バカな事言ってんだよ


『うん・・・私も湊の声


聞きたかった・・・


さっきもね 電話しようかどうしようか


迷っていたらかかってきたから


ビックリしちゃった』


同じ事・・・考えていたのか


『ねぇ 窓の外見てる?』


「ああ・・・ちょっと待って」


ベッドからおりて 窓の方に向かう


窓を開けると 少し冷たい風が


入って来た


『満月だね 今日は』


「そうだな」


なんか 少し変な気持ちだった


離れているのに こうやって


同じ月を見ているからだろうか?
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