月に秘めた恋
・・・次の日


私はベッドの布団に包まっていた


コンコン


「未憂? 湊君来てるわよ?


早くしないと遅刻するわよ?」


部屋の外から お母さんの声がする


今日は・・・会いたくない


ガチャ


「未憂? 起きてるの?」


お母さんが入って来て


私に近付いて来た


「・・・休む」


顔を出して そう言った


お母さんは 私の額に手を当てた


「熱はないけど・・・


具合でも悪いの?」


「うん・・・ちょっと


気持ち悪い」


「じゃあ・・・湊君に


そう伝えて来るわね?


せっかく来てくれたのに・・・」


パタン


部屋のドアを閉めて


お母さんは階段をおりた


昨日の光里の言葉が・・・


頭から離れなかった


ごめんね・・・湊


私・・・やっぱりこんな気持ちで


湊を好きになる資格なんてない
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