私の物語
「それでは、各クラスの教室へ移動してください」
先生からの指示があった後私はすかさず隣の席を見た。
大沢 陵輝(おおさわりょうき)・・・?
この人って確か・・・塾一緒だった気が・・・・
やっぱりそうだ。
私の通う中学校は、二つの小学校が合体してクラス編成される。
陵輝は、同じ学校では無く・・・話によるとかなりのイケメン
と聞いていたが・・・・・
そうでもなく。野球馬鹿にしか見えない。
「おぉ!よぉ!よろしく」「・・・うん」
「なんでそんなテンション低いんだよ」
「あんたが異様に高いだけでしょ」
そう言いながらも、笑ってしまう
春・入学=部活
もともと私は、バスケ部に入るつもりだった。
そのつもりだったが・・・・
「ねぇ!君も一緒に柔道部入らない?」
誰だかも分からず、柔道部に行く事に・・・・なわけは無く。
考えることにした。
もともとバスケ部の評判は悪く先輩が後輩をいじめるのも
少なくないらしい。
そんな時私はある人に出会った。
名前は峯譲 柚子奈(ほうじょう ゆずな)。
小学校は違くなかなか喋りずらいと思っていた。
きっかけは、家が近所であることと・友達からの紹介からだった。
「はじめまして。よろしくね」「こちらこそ宜しく」
「今度、一緒に学校行かない?」
「うん!」
これが私たちが初めて交わした言葉だった。
それからは、毎日一緒に登校した。
そんなある日、部活見学を一緒にする事に・・・。
「悠!柔道部いかない?」「別にいいけど」
この時初めてしった。
なぜ柔道部に行きたがっていたのか。
「私ね。柔道部にいる角田裕太先輩が好きなんだ」
角田 裕太(つのだ ゆうた)先輩はかなりのイケメン。
整った顔に運動神経の良さ。まさに完璧だと思った。
「私、もともと付き合ってたんだ」
まさかのカミングアウトでびっくり!!
「だけど・・中学と小学校じゃ会うことが少なくなるから
もう別れよう。って言われたんだ」
この話を聞いたのは、部活見学の帰り道でだった。
「・・・じゃぁ一緒に柔道部に入る?」「へぇ?でも・・・」
「大丈夫だよ!ね!」「うん!」
これがきっかけで柔道部に入部してしまった。