3バカ＋αが魔王様を倒しに行く話。

「サワちゃんの重みで枝が折れるのも時間の問題……か。でも手助けはいらないね」

「ちょ……!!　あなた、あの人を見捨てるのですか?　信じられません……」


イクトの呟きは、傍にいた少女にも届きました。

少女はサワを見捨てたかのようなイクトの発言に怒りを覚えました。

ユータもケイトもイクトと同意見のようで、特に助けようともしません。

少女は更に怒り狂いました。


「皆さん揃いも揃ってひどすぎです……!　いいです、私1人で助けます。
こうなってしまったのには私にも責任がありますしね」


そう言って少女が行動に移そうと、木に手をかけた時でした。

サワを支えていた枝がバキリと大きな音を立てて折れたのです。