3バカ+αが魔王様を倒しに行く話。
「考えてごらんなさい。悪い話じゃないと思うよ?
お仲間さんだけじゃなくて、貴方にだってメリットはあるし」


改めてリオは交渉を始めました。確かにリオ本人からすればメリットしかありません。

しかしユータ達側からすればメリットだけではなく、デメリットもありました。

メリットはここを簡単に通してもらえると言う事。

デメリットは戦力にもなるケイトを失うと言う事です。

それに万が一リオにでも渡してしまえば、

ユータ達はケイトを里に帰すと言う約束すら果たせなくなります。


「ケイト、アイツのモノになりたいか?」

「なりたくないです」

「じゃあ、話は決まったね! リオちゃんだっけ? ケイト君嫌だって言うから力づくで通るね!」


ユータがケイトの意思を確認した途端、傍にいたサワはすぐにリオに答えました。

そんなすぐに、しかも楽しそうに明るく言わなくても……と誰もが思ったでしょう。

ですがそれはサワがクウキヨマズ族だから仕方がない事です。
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