3バカ+αが魔王様を倒しに行く話。
「そうやって親しそうにサキちゃんに近付いて、奪うつもりだったんだね。
魔王がお姫様奪ったようにね! 騙されないんだから!」

「いや、だからだな……」

「ユータ、サキちゃん、ケイト君! 先に行って! ワタシは女の敵を倒すから!」


誰も女の敵とは言っていないのに、そう言われた事にアサヒは腹を立てました。


「言わせておけば……お前達なんて、オレの音魔法と召喚魔法で倒してやるよ!!」


アサヒが深く長い呼吸を始めたその隙を見計らい、

サワを除いた3人はアサヒの横を通過しようとしました……が。


「おい、ケイト!」

「女の人は傷つけるな。兄さんの教えです。サワさんに加勢します」

「ケイト君……有難う。じゃあ、今から蹴り飛ばすから後お願いね」


ケイトがサワを守る為に残る事を決め、ユータとサキから離れ、サワの元へ戻りました。

それを見たユータはひどく感心し、去り際に一言こう言い残しました。


「お前達が来るころにはもう片付いているようにしておくからなー!」


その言葉と同時に、サワの蹴りが見事にアサヒに的中する鈍い音が響き渡りました。
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