our kind of love

「それでね、先生にお願いがあるの」


「お願い?」


隣の彼女は背筋をピンと伸ばしている。高校生の時と変わらない長くて綺麗な髪がその背中で夜風に揺れていた。


「先生」

彼女は俺を見上げ、真っすぐに俺の目を見つめる。



次の瞬間、何が起きたのかすぐには理解できなかった。



ただ、彼女な柔らかい髪がなびいて俺の頬を掠めた感触の方が、キスの感触よりも鮮明に感じられた。


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