our kind of love
七年分の雪



「せっかくの休日なのに、ごめんね」


雪の降る砂浜と海を見下ろしながら、塀の上を歩く彼女の後ろを歩く。


「危ないぞ。雪で滑る。」

一応忠告はしてみるものの、それが無駄だということは内心分かっている。


「先生って、授業中何考えてるの?」


彼女の黒いコートの肩に雪がうっすらと積もって、色を変えている。


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