our kind of love

俺の目を少し離れたところから真っ直ぐに見る彼女の目に、すでに涙が溜まっていることが分かって俺は息を飲んだ。


「…咲」

もう一度、彼女の名前を呼ぶ。
今まで、ベッドの中ですら一度も呼んだことのない彼女の名を。


空港のガラス張りの壁から、眩しい太陽の光が差し込んでいる。
俺が発した彼女の名前は、その中にきらきらと染み込んでいった。


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