月夜に舞う桜華
事の顛末
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光の中にいたのに、一気に真っ暗になった。そして、また光に包まれる。
――――椿。
また、名前を呼ばれた。
「…………」
重たい瞼をゆっくりと開くと、真っ白な天井が目に入った。
パチパチと瞬きを繰り返しながら暫く何が何だかよく分からなかった。
ぼんやりと天井を見つめる。
(ここ……どこだろう……)
段々とはっきりしてきた頭であたしはキョロキョロと辺りを見渡す。
白で統一された世界。
ピッピッと機械音。
視界の片隅になにか管のようなものを捕らえてそれを見れば、あたしの腕に繋がっていた。
(ここ……)
病院、と思ったと同時に、ガラッとドアが横にスライドされる音を聞いた。