月夜に舞う桜華
一頻り笑った後に振り切るように頭を振って、あたしは、ベッドから抜け出した。
フラフラとしながら洗面所に行き顔を洗い、台所に行ってコップに水を入れて頭痛薬と一緒に喉に流し込む。
「………はぁ、」
そのまま、ソファーに飛び込む。その姿勢のまま目だけを動かす。
「………8時、」
完璧遅刻だ。
しかし、今は歩くのは愚か、体を動かすことすらきつい。
(もう少し、楽になってから)
それから、気が向いたら行こう。
そう結論付けてからあたしはゆっくりと目を閉じた。
次に目覚めたのはそれからニ時間後のことだった。
「…………」
ぼんやりとしながら、さっきに比べたら痛みは大分落ち着いているので安心する。