月夜に舞う桜華
答えは、その後24分後に出た。
けたたましい音と共にバイクが止まる。
エンジンまで止まるのを確認してあたしはヘルメットを外し、辺りを見渡す。
「ここ………」
何だかイヤな予感がした。
目の前にあるのは大きな使われていないと思われる倉庫。
「―――ちょっと」
「ん?」
「ここ、明らかに学校じゃないんだけど」
ギロリと横でヘルメットを脱いだ朔夜を睨み見上げる。
朔夜は、あたしの手にあったヘルメットと自分のヘルメットをバイクに置くと、あたしの手を掴んだ。
「そうだな、学校じゃない」
「あたしは学校に行きたいんだけど」
「行っても意味ねぇだろ」
グイッと引っ張られあたしは目を見開く。軽く引っ張られたはずだのにあたしの体はあっさり動いてしまった。