密恋
「付き合わないです」

菜摘は言い切ると
その場を離れようとした

「冷たいなぁ」

菜摘の腕を掴むチャラい男

「何ですか離して下さい」

菜摘が叫び声を上げた

その時

「ちょっと何やってんの?」

誰かが
チャラい男の菜摘を掴んでる腕を掴み上げた

「いてぇ」

菜摘から手を離すチャラい男

「汚ねぇ手で触てんじゃねぇよ」

聞き覚えのある声に見上げると
翔がチャラい男を睨み付けていた

「翔!」

驚いて名前を呼ぶ

チャラい男は逃げて行った

以外に弱いやつである。

いや、翔の睨みが其れほど強いのか

「有難う」

お礼を言う菜摘

「お前なぁ…」

呆れた顔をする翔

「駅前って言ったよなぁ俺…こっち裏だよ」

翔の言葉にハッとして

「そうなの!?私あんまし駅とか来なくて、駅に前とか裏とかあるんだね」

菜摘は驚いた様に言った

「まぁ俺らの中では…な南、北言わなかった俺も悪かったな」

翔は、苦笑いしている
わぁ困らせてしまった

菜摘は少し落ち込む

「でも、マジ来てくれないかと思って焦ったぁ〜」

いきなり座り込む翔
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