密恋
直ぐに離したが

「いきなり何すんのよ」

菜摘は、思わず翔を殴り付けた

「いいじゃん、お前が可愛いかったから」

業とらしくウィンクする翔

「それ、コンサートの決め台詞でしょ」

何処で使うか知らないけど

「知ってた?」

「調べたのよ」

菜摘は、言ってからハッとして顔を赤くする

しまった、思わず余計な事まで…

恥ずかしさの余り
顔を隠そうと、うつ向く菜摘

「ねぇ、何で菜摘と俺が対談する事になったと思う?」

翔は、急に優しい声で菜摘に話掛けて来た

「いきなり何よ。知らない」

菜摘は、不思議に思い翔を見上げた

「俺が事務所に頼んだから」

ニコッと笑う翔

「えぇ!何で」

「菜摘と仲良くなりたかったから」

どうらや翔にしくまれてたらしい

ちょと、しゃくだけど

まぁ嬉しいから良いか

気づけば、もう朝学活が終わりの時間

菜摘、初めての遅刻である

「先に戻れよ」

翔に言われ

「え?一緒に戻らないの?」

菜摘は、不思議に思い問いかけた

「お前、俺と戻ったら確実に先生に目つけられるぞ」

ハッ

確かに
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