密恋
終わる頃には、菜摘は翔に完璧に心を開いていた

菜摘は、化粧を取る前に翔を送り出しす事にした
正体がバレては一大事である

「菜摘ちゃん今日は有難うね」

翔のマネージャーらしき人が菜摘にお礼を言って来た

「こちらこそ有難うございました」

頭を下げ、お礼を言い返す亜沙美

菜摘は翔を見た

折角仲良くなったのに…

もう、きっとこんな風に話せたり出来ない

なんか寂しいよ

菜摘は、うつ向いた

「なんだよ、うつ向いて。俺と別れるのがそんなに寂しいか」

意地悪く言う翔

そうだよ寂しいよ

「バーカ早く帰れ!」

出た言葉は気持と裏腹な言葉だった

「ひでぇー今度の日曜暇だからデートしてやるよ」

いきなりの翔の思いがけない申し出

「私が暇じゃないもん」

嬉しい筈なのに

菜摘は、また裏腹な事を言ってしまう

日曜は私も暇なのにぃ〜

「駅前の噴水んとこに九時集合、遅れんなよ」

翔は言うと、人差し指で菜摘のオデコをつっついて車に乗り込んだ

「痛い!!行かない!」

軽く怒りながら車の中の翔を見る
意地悪く笑い手を振る翔

動き出した車に慌てて手を振った。
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