桜ヶ丘高校軽音楽部生活!!
「少しここで待っててくれるかしら?」
「はい」
さっきチャイム鳴ってたな~……ホームルーム始まっとるんかな。
さわ子先生は職員室の前で僕に待つように指示して、職員室に入っていった。
「緊張してきてしもた……」
あ、大阪弁……自己紹介で大阪弁がでないか心配だ~……!
良いクラスか、イジメはないか、授業についていけるか……心配事は目まぐるしく頭の中をまわり続ける。まず今日は友達が1人くらい出来てくれると嬉しい……
「遅刻だ! 早くしろっての!」
「うぅ~……待ってよー!」
僕が緊張してるそんな時、下駄箱の方から声が聞こえてきた。
大阪でもこっちでも、学校ってあんまり変わらないんだな~。
こっちに向かって走ってくる2人の生徒。1人は茶色い髪をしたショートカットの可愛い女子生徒。もう1人は黒髪の男子生徒だった。
「龍ちゃん、ちょっとストップ!」
「なんだよ……」
「上靴がしっかり履けてなかったのさ~!」
「……もう、わかったから出来るだけ早くしてくれ……怒られる度合いが違ってくるから」
「そだね~」
すごく仲が良い感じの2人。もしかしたら、この2人は付き合ってるんじゃないだろうかと思うほど、2人の間にある空気はただのクラスメイトの域を越えた柔らかさがある。