おうじさまのしつけ
真剣な顔で言うと後藤は決心がついたように深くうなずいた。
「僕、闘ってきます!」
そう言って彼は明後日の方向へ駆けていった。
「ってあれ?これでいいの?」
矢波を見たが矢波はつんとした顔のまま返答をしない。
「てかなんであいつ、ケンカに絡まれてたの?」
俺は斉藤に聞いた。
「なんだか自分の評論を見ず知らずの不良にけなされたらしいですよ」
「なに!?あのピータさんの評論をけなす奴がこの世で生きているとは!!」
俺は奥歯を噛み締める。
「自分の評論をけなされて不良に立ち向かうピータの執念を買って
ここは生徒会長の力を見せるしかない…」
「王子がもしや本気!?」
胸を躍らせる彼等をよそに俺は奥の手を出すことを決意した-。