王子様はルームメート~イケメン彼氏とドキドキ寮生活~
「そう思うなら、もっと部屋に遊びに来てよ。最近、ちっとも来てくれないよね」
少し拗ねて答えると、友人たちは気まずそうに顔を見合わせた。
「だって……」
「ねぇ……」
「なによ」
綾菜の部屋は一階。別に階段が大変ということもないはずだ。
「なんか、邪魔かなぁって」
「はぁ?」
「うん。綾菜とはしゃいでると、久我くんが機嫌悪そうにみえるんだよね。二人っきりになりたいのかな~とか気を遣っちゃう」
「…………」
綾菜は男性が近づいたという理由以外で、はじめてフリーズした。