君が教えてくれた事
ドカ
「うっ…」
そんな音とともにうめき声が
聞こえた。
「俺の女に手出すんじゃねえよ。
とっとと、うせろや」
低い声でその人はまるで私の事を
かばうかのように前に立っていた。
私は目の前の人を見て驚いた…
「翔斗くん…??」
「おい走れるか??」
そう聞いてきた翔斗くんは私を見て
びっくりしていた。
あっ…そっか服…引くよね
そう思ったら何故か涙が出てきた。
「うっ…ヒック…ヒ」
「ちょ…おい泣くなよ
てゆ-かこれ着ろ」
そう言って翔斗君は自分の着ていた
服を私に着せてくれた。
「おい…立てるか??」
地べたに座りながら泣く彩姫をみて
きりがないと思ったのだろう
フワ
突然私の体が宙に浮いた。
「えっ…??」
「おとなしくして??
暴れたら落ちるよ
言っとくけど俺は高島じゃない
俺と高島は違うから」
「あっ…うん」
私はそれだけしか言えなかった
でも翔斗くんの温もりは
何故だか私を落ち着かせた。