スターに恋をする
ガラッ…
イケメン先生が左手でワックスで整えられた髪の毛をいじりながら教官室から出てきた。
「ごめん。いないみたいだなあ~まだお昼から?」
困った顔で辺りを見回しながらイケメン先生が言う。
「いえ、大丈夫です!!ありがとうございました!!」
ダサ男はいなかったのに海帆はイケメン先生と話せて嬉しそう。
もう海帆はダサ男のことなんてどうでもよくなったんだろう…
それにしても…ダサ男がいないんじゃ私はここに来た意味がない。
「どういたしまして。じゃあ僕はもう行くね。」
うぅ~まぶしい…
王子さまのようなキラキラした笑顔を私たちに向け、イケメン先生は去っていった。