色×iro~素顔のままで~
「大丈夫?木田さん、スイに何かされた?」

してないし。

木田はふるふると頭を横に振る。

「スイ?」

こっちをまっすぐに見る。

何か、さっきまでと雰囲気が違う。

何?この感じ。

「あっち、カイトが呼んでるよ」

振り返る。

カイトが、窓越しに、こっちを見てる。

用があるハズの、あたしを、じゃなくて。連を、薄笑いを浮かべて。

いや、苦笑いか?

あたしは木田を残して廊下に出る。
< 119 / 141 >

この作品をシェア

pagetop