色×iro～素顔のままで～

「それでさ、観に行く？」

「行く!!一緒に行って...」

「オレは行かない。っていうか、行けない。塾の模擬テストがあって」

...急に、みんな現実的だな。

「連を誘えばいいじゃん。隠す必要なくなったんだから、行ってくれるよ」

「...かなぁ」

「どっちにしても、誘っとけ。連、ライブの後、本気モードに入るらしいから

それまでに、何とかしとかないと」

「ん？何とかって？」

「あれ？連の事好きなんじゃないの？

今、何とかしないと意識から排除されるよ」

「排除...」

「アイツ恐ろしく不器用だから、勉強するって言ったら、本当にそれしか出来ないんだ」

そうなのか。

知らなかったな。

「...意外に何でも知ってる訳じゃないんだな。...なぁ、あの子、放っておいていいのかな」