色×iro~素顔のままで~
「そんな、夢のないこと言わないでよ。一瞬であたしの人生、片付けないで」

「じゃあ、言い方変える。

...オレの全然知らないとこで、オレの手の届かない日々を、送っちゃうんだ」

「うん、そうだ」

言って、連を見る。

「連と同じとこに行くのは限界なんだよ。母も、やっとそれ、分かってくれた」

「...そうか」

「ミストラル、最後なんでしょう?勉強モードに入るから」

「それも聞いたんだ」

「連は教えてくれないからね」

廊下で話してるうちに、母に呼ばれてしまった。

「行きますか」

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