色×iro~素顔のままで~
それとも、内容までは聞こえてなかったのかな。
先にあたしを呼び止めたトモエの、邪魔をしたくなかったとか。
「それで?どのバンドだったかわかった?」
気がつくと、真面目な表情で訊いてる連。
「あ、うん」
急に、あのときに絡みつかれた、音と視覚の感覚に蘇られる。
「...ミストラルってバンドの曲だった」
「よく...わかったね。もう覚えてないと思ってた」
「だって、何か、魂に刻み込まれてる感じに覚えてて」
「それ、すごいね」
連は嬉しそうだ。
「それで、どうだった?聴いてみて」
「うん、良かった」
「...何か、ウソくさい。正直な感想を、聞きたいんだけど」
ウソなんか言ってない。
でも、ちょっと歯切れが悪いのは、そうじゃなくて、
「あたし...昨日ね...あの、笑わない?」
「笑うようなこと言うつもり?感想なのに」
「そうじゃなくて」
連にバラしても、困るようなことになりようがない。
だから、言っていいか。
「あのさ、あれ、あの曲歌ってたイッセーさんに、あたし、一目惚れしちゃった」
連は、一瞬黙った。
先にあたしを呼び止めたトモエの、邪魔をしたくなかったとか。
「それで?どのバンドだったかわかった?」
気がつくと、真面目な表情で訊いてる連。
「あ、うん」
急に、あのときに絡みつかれた、音と視覚の感覚に蘇られる。
「...ミストラルってバンドの曲だった」
「よく...わかったね。もう覚えてないと思ってた」
「だって、何か、魂に刻み込まれてる感じに覚えてて」
「それ、すごいね」
連は嬉しそうだ。
「それで、どうだった?聴いてみて」
「うん、良かった」
「...何か、ウソくさい。正直な感想を、聞きたいんだけど」
ウソなんか言ってない。
でも、ちょっと歯切れが悪いのは、そうじゃなくて、
「あたし...昨日ね...あの、笑わない?」
「笑うようなこと言うつもり?感想なのに」
「そうじゃなくて」
連にバラしても、困るようなことになりようがない。
だから、言っていいか。
「あのさ、あれ、あの曲歌ってたイッセーさんに、あたし、一目惚れしちゃった」
連は、一瞬黙った。