色×iro~素顔のままで~

つゆくさいろの微笑み

     ⭐
日曜日。

家から出たとたんに、道を歩いている連を見つけた。

向こうも、あたしに気付いて、驚いている様子。

「連、昨日のチケット、ありがとう」

手を振って言うと、適当にあしらって逃げようとしているのが見え見えの、笑みを返して
きた。

何だか頭にくる。

「待って、連」

あたしは慌てて走り出して、連を捕まえた。

あたしに向けようとする、背中のシャツを、ぐしゅっとつかむ。


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