色×iro~素顔のままで~
「じゃあ、お先に。このペースだと、間に合わないと思うよ」

わざわざ、教えてくれなくても、わかってる。

だから、走ってたんだ。

なのに、急に歌声が聞こえて...

あたしの意識を奪うほどの、歌声を漏らしたのが、コイツだったってコトに、何だか強烈に腹が立ってくる。

「待てっ」

「待ってたら遅刻だ。あんたが急げ!!」
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